SOAP形式の看護記録では、Sである主観的データ、Oである客観的データ、そして、Aのアセスメント、Pのプランという四つの項目に分けて、それぞれに応じた内容を記載していきます。

この方法を取ることで、いくつかのメリットを得られるようになるのです。

まずは、それぞれの項目に合った内容をピックアップしていくため、内容の整理がしやすく、患者の抱えている問題や看護のプロセスなどを明確にすることが可能になることがメリットとしてあげられます。

そして、情報がまとめられ、治療方針を立てるまでに至った根拠なども明確になるため、誰が見ても分かりやすい看護記録にすることもできるようになるのです。

つまり、医療スタッフ間で容易に情報共有ができるようになるのがSOAP形式の一番のメリットといえるでしょう。

デメリットとしては、S、O、Aの項目に応じて記載していく際に、どの項目に何を記載するか混同してしまいやすいことが挙げられます。

そして、この記録の方法に慣れていないと、作成する際に時間がかかってしまいやすいのです。

間違ったやり方で作成してしまうと、後から見た時に分かりにくい看護記録となってしまいます。

これらの問題は、SOAP形式の看護記録における、それぞれの意味や役割をしっかりと把握し、作成する際のコツを掴みながら、何度も実践を繰り返していくことで、次第に解決していくことができるでしょう。

また、SOAP形式の看護記録では、ひとつの問題に対して作成していくため、長期間に渡る場合には向いていません。

また、新たな看護問題が発生した場合には、新しくSOAP形式で看護記録を作成する必要が出てくるのです。